選択

現在の病院での入院が半年に及び、医療相談室からの紹介で訪れた転院候補先の病院。
ソーシャルワーカーの方はとても親切にそして親身になって、こちらの質問にも丁寧に答えてくれた。見学した病棟での時間は彼女の言うとおり、ゆ〜っくり流れている。病院内もシーンと静まり返っている。
ここへ父を転院させることが果たして本当に父の為になるのだろうか。年相応の物忘れも、入院生活が長くなっている分、少しピントがずれてきた感も否めない父ではあるが、まだまだリハビリにも意欲的だし、読書もできるようになるまで回復してきたのに、あそこへ身を置く事は父にとって辛すぎないだろうか。
医療の進歩と長寿は、時にひどく残酷だとこの頃思う。
難しい選択をしなくてはいけない。